過去の辛い体験から男嫌いだけれど、恋がしたい矛盾した思いをもつ女の子の恋のお話。
あらすじ
『初恋ダブルエッジ』 小田原みづえ 全8巻
謡(よう)は中学時代見知らぬ男に襲われ男嫌いになる。そんな謡が戸野田(通称との)に一目惚れをする。出会ってすぐ告白をするも当然不審に思われる。
とのが働くギター工房に出入りするようになった謡。少しずつとのと仲良くなっていき2人は付き合い出す。
しかし謡の傍にいつもいて謡を見守り支えている謡の弟の修平が実は血の繋がりはなくて謡が好きだととのに牽制してくる。とのは修平の言葉の真偽が気になる。
ふとしたキッカケで昔の事件を思い出して動けなくなってしまう謡だが、とのとゆっくりなペースで恋愛していく。
ある日修平と本当の姉弟じゃないと謡は知ってしまい修平の態度が変わってしまい戸惑う謡。修平は謡への想いを諦めたいのに出来ず苦しむ。
そんな修平は謡に告白して気持ちに区切りをつけようとする。
ネタバレあり感想
この漫画ってまぎれもなく、とのさんと謡の愛の物語なんだけれど。個人的には、読み終わってやたら印象に残ってるのは修平の方で。正直とののシーンで心に残ってるとこがなんでか全然ない。笑
とのは大人だし理想的な彼氏だと思うのに!
修平が恋の辛さに柄にもなく涙ポロポロ流したり、謡への告白後の去り際のセリフとか、事件後の謡とそっと手を繋ぐのとか。個人的にジーンと心にきたとこ全部修平が絡んでる。
不器用な修平をなんだか応援したくなるんだろうなー。
余ったキャラ同士を安易にくっつける少女漫画によくある展開って、個人的には興醒めしてしまい、好きではない場合が多いのですが、修平は幸せになって欲しかったので最後ちゃんと幸せそうで何より。
謡は辛い過去をうまく昇華して頑張ってて前向きでとっても偉いヒロインでした〜。彼女なら今後も色々なことがあっても乗り越えていけるはず!とのさんが側にいてくれるからね。
昔テレビで今こうしている間にも日本で3人の女性が性的暴行の被害にあってるってやってたんです。本当に怖い。
謡にはとのが現れてくれたけど、ずっと誰にも救われないでいる人が今現在もいるんだろうなって思うと……。
性的暴行といえば、、、かなーり重い話ですが、『先生の白い嘘』が思い浮かぶ。とても重いので気軽にオススメできない部分はありますが……こちらも最後うまくまとまっているので読む価値ありです。