彼はトモダチ……そのタイトルの響きはとてもポップな明るいストーリーを想像します。が、序盤からは想像出来ないドロッドロすぎる恋愛を後半繰り広げます。笑
あらすじ
『彼はトモダチ』 吉岡李々子 全7巻
日和はあと半年で卒業の中学3年生。 2年生の時からモテ男の水野が好きだったが遠くから見ているだけだった。
そんな時クラス替えがあり、佐々本と隣の席になる。佐々本と後ろの席の琴音と水野の3人は幼馴染だった為、初めて日和は水野と話す事ができ喜ぶ。
日和は佐々本に水野との仲を進展できるよう協力を頼む。
日和は佐々本の事を知るうちにどんどん惹かれていく。しかし水野と両想いのはずの琴音が佐々本をとらないでと言ってくる。琴音と日和は言い合いになるが佐々本は琴音を庇い、日和はショックを受ける。
日和と佐々本はお互いに両想いだと分かるが、佐々本は小さな頃から守ってきた琴音を最優先する為日和は佐々本とは無理だと言う。
受験前に席替えがあり、また日和は佐々本の隣になる。実は佐々本はずっと日和が好きで、日和の隣になるように前回も仕組んでいたのだった。2人は付き合うことになる。
佐々本にもう守ってあげられないと言われた琴音は水野と付き合い出す。
日和、佐々本、水野は同じ高校に進学する。
佐々本と日和は順調に付き合っているが、水野と琴音は琴音が佐々本を好きだからという理由で別れてしまう。琴音は佐々本との関係をほのめかし、日和に何十回と電話をかけ嫌がらせをする。
日和は精神的に参ってくるが、佐々本が琴音とは昔も何もないというのを信じる。しかし、全部嘘で琴音と佐々本は中学の頃関係していたことが分かる。
佐々本は琴音のことを見捨てられないため、これ以上日和を苦しめないように好きだが別れを告げる。
佐々本とヨリを戻したいと日和は願うが琴音にチャンスをつぶされ、日和に想いを寄せるようになっていた水野に日和は応えて2人は付き合いだす。
ネタバレあり感想
ヒロイン日和が悪役の女子にかなり酷い事されまくるのですが、日和は誰にも言わないのが凄いなーと。私ならさすがにこのレベルの事されたらみんなに言うぞ。琴音のせいで日和は携帯を持てない電話恐怖症になっちゃってます。
琴音は幼少期に母親から受けた傷や、学校でのいじめなどで性格ゆがんだ為、琴音を佐々本はほっておけないってことなんですが。冷たいようだけど、琴音の過去はだからどーしたとしか言えない。笑 腐るも立ち直るも結局自分次第だろうが!いじめられて辛かったならどうして日和を平気でいじめるかなー。
佐々本は小さな頃から琴音を守っていたので日和がどんなに嫌がっても琴音と縁を切ることが出来ない。幼馴染ものの漫画って好きなんですけどね、敵として出てくると幼馴染ってホント厄介ですよね~。
佐々本は日和を安心させるためのつもりなんだろうけど、呼吸するように嘘を吐く。笑 単なる保身にしか見えないからな!!日和が何も信じられなくなるのも分かる。
そして序盤から一番変わったのは水野ですね。中学時代は爽やかモテ男だったのにやさぐれます。汗 確かに親友だと思ってた奴に実は好きな人を寝取られていて、やっと彼女にしたのにその親友がまだ好きだと言われ振られたらきっつい。
水野が琴音のことを中身知ってたら好きにならなかったと言うとこ密かにスッキリした。まぁそりゃそうだよね!琴音ちゃん見た目と裏腹に黒すぎるよ!笑
水野と日和は結構長く付き合います。なので当然最後まで致すわけですが。それが結果とんでもないことを引き起こし、終盤ドロッドロ展開へ。この時もっと水野がしっかりしてくれてたらなー、と。水野が疑心暗鬼になる気持ちも分かるけど。
日和が気の毒で読んでてへこみます。まともないい子の日和が歪な幼馴染三人衆と関わってしまったのがそもそもの運のつきだよー。
紆余曲折ありながらも最後は後味悪くなく締めてるので、そこはやはり少女漫画。
みんなのその後や過去編が描かれている 『彼はトモダチ PLUS』が完全版8巻として出ています。なんやかやみんな幸せになってるなー。

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