ざっくりまむが

古いのから新しいの、マイナーからメジャーまで、様々なジャンルの漫画感想書き殴り。ざっくりとですがネタバレしてるので注意。深い考察など難しい事は出来ません。笑 ※アフィリエイト広告を利用しています

戸籍から消された人々の裏社会『ヒル』 全5巻 ネタバレ感想

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面白いの一言。しかも5巻完結と長すぎず手を出しやすい!

アンダーグラウンドな世界が舞台ですがグロ過ぎず私でも楽しめました。絵も上手いし、しかも淡い恋愛要素もあり、女性にも読みやすいです。親との確執もあったり。全5巻ですが盛り沢山です。

あらすじ

『ヒル』 今井大輔 全5巻

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 佐倉葉子(通称ハコ)は父親と折り合いが悪い。ある日我慢出来なくなった彼女は衝動的に家を飛び出し、夜行バスに乗り東京の彼氏の家を目指す。が、途中のサービスエリアでハコはうっかりバスに乗り遅れ置いていかれる。

なんとか彼氏の家に着くも、彼氏は浮気していた。ベッドの下に隠れているハコの上では彼と女が浮気中。このシーンは悲惨過ぎて何も言えない~~。ベッドの下で絶望するハコの絵が、目と口から血を流してるように見えて怖かった。汗

彼氏たちがいなくなりベッドの下から出たハコはテレビのニュースで自分が乗るはずだったバスが事故で炎上し乗員全員が死亡した事を知る。彼女の名前も死亡者リストとして発表されており、ハコの存在は社会的に消される。

 

居場所がないと感じるハコ。実家にも帰れない、彼氏の所にもいられない。ふとハコは浮気相手がここにいるということはこの女の部屋は今誰もいないと考え、隙をつき鍵をコピーし留守中の家にお邪魔して生活用品を少しずつ拝借して生活する事を覚える。

 

ハコがそんな他人の家を渡り歩く生活をはじめて2ヶ月経ったある日、自殺したはずの中学の同級生、月沼マコトに出会う。

月沼はハコのような生活をしている人間を「ヒル」と呼んでいた。ヒルにもナワバリなどルールがあり、全くルールを知らない天然のヒルなハコは知らず知らずのうちにナワバリを犯し命を狙われ、ヒル同士の争いに巻き込まれていく。

 

ネタバレあり感想

テンポよく話は進んでいき退屈しないです。中学時代、いじめられていた月沼の片想いの相手はハコ。現在の月沼はカラッポの「カラ」と呼ばれていて、人を何の感情も持たず殺すような人間だったのですが、ハコの登場で揺らぐ。ハコの事になると判断が鈍ったりとかもう最高。個人的にそういうの大好き。笑

とにかく月沼がいちいちかっこいい!↓↓これ月沼

ヒル 4巻 (バンチコミックス)

何気にハコは外見かわいい設定なのかな?後半でヒルを追う若い警察官がプライベートでハコと知り合い、ハコにうっすら惚れちゃってます。こういう恋愛要素も読みやすくさせてくれます。

 

ハコの父親との確執を掘り下げた巻は、毒親を持つ自分としては読んでてしんどかったな。

ハコは自分が死んでから実家の様子をこっそり見に行くんです。その時の弱った父親を見たり、家を飛び出した時のままの自分の部屋を見て、「家族って繋がりが全部許してしまいそうになる」とハコは思うんです。けど、この後ハコの実家はカラの仲間に襲われて大変なことになって浸るどころじゃないんですけどね。

ハコは許してしまいそうになってますが、、、うんうん、わかるよ、そうだよ、そうやって何度も許してきたよ。

この漫画は新刊発売したら買い、とリアルタイムで読んでいたので初めて読んだのはもう数年前ですが、その時はまだ私も許していた段階だったなぁ。

しかし、何度も何度も痛い目を見て現在はようやく目が覚めましたよ。

人ってそう簡単に変わりましぇーーーん!笑

血の繋がりなんてもんクソクラエだーい。

 

毒親を持つ方に読んで欲しいですね。最後まで読めば現状をプラスに考えられるかもしれないです。

ヒル 1巻 (バンチコミックス)

ヒル 1巻 (バンチコミックス)